2022年11月18日
ご自分やお子さんが口で呼吸しているか鼻で呼吸しているか、気にしたことはありますか?
平常時・何かに集中している時・就寝時に鼻が詰まっていたり口が乾くことはありますか?
現代では、ほとんどの人が無意識に口呼吸をしています。
口呼吸・鼻呼吸の詳しい違いについては 【口呼吸と鼻呼吸】 で詳しくお話ししています。
歯は小さな力を加えるだけで移動します。
お口の中では、咬み合わせ・舌・唇・頬など多くの力が歯に対して働き、釣り合うことで動きを止めています。
しかし、口呼吸で口が開いている状態では、力のバランスが取れていません。
唇に不自然な力が入らず、舌が正しい位置にあることが大切です。
リラックスしている時、舌はどこに置いていますか?
これを読みながら実際にやってみてください。
改めて考えると、どこに置いているか、正しい位置がどこなのかわからない人が多いと思います。
この状態の人は要注意です!!
舌の正しい位置は、舌を上顎の窪みに位置させ、口唇を閉じ1日に4~8時間歯が軽く接触していることが維持されている状態です。
舌が上顎の歯列の内側に収まっているこの状態が舌の正しい位置です。
舌が上顎の歯列に収まっていないと、頬が外側から歯を押す力に対して、内側から歯を押し広げる力がないので、図のような歪んだ顎の骨と歯並びになります。
子どもは上顎の乳歯の並びが崩れると、永久歯が生えるためのスペースがなくなり、飛びだす形で歯が生えてくることがあります。
同時に下顎の歯並びも変化したり、咬み合わせが悪くなり、お口全体の歯並びに影響します。
これは子どもに限らず、大人も全体の歯並びに大きな影響を与えます。
皆さんがコップに入った水を口に含んで飲み込むとき、特に意識することなく、こぼしたりむせたりせずに飲み込めるでしょう。
実はこの行為は生まれつきできることではありません。
【子どもの発育へ(現在制作中です。お待ちください。)】で詳しく書いていますが、飲み込むための口唇、舌、顎の動きは離乳期に習得しています。
この時期に間違った飲み込みを学習してしまった子の中には、口周りの筋肉に不自然な力が入る子がいます。
唇や頬に力が入ることで、歯に対しても毎日強い力が加わるため歯並びに影響が出てしまいます。
このように歯並びを悪くする原因は様々あり、遺伝以外の原因に関しては治療やトレーニングで改善できることが分かります。
当院では器具を使った矯正と並行して歯並びを悪くする根本的な原因を改善していくことで、矯正の終了時期を早め、終了後何年たってもきれいな歯並びを保てる矯正を行っております。